TUKUMO YA

notes of Someyoshi.N / 今日より素敵な明日を.

なつやすみ

職場で先輩のお孫さんが夏休みに入ったお話を聞いて、
ああもうそんな時期かーと思った。
そういえば出勤中、集団登校の小学生を見かけなくなった。
それにセブンに寄った時、ポケモンの映画告知ののぼりを見て
そろそろ夏休みかとも思ったな。 

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話題として出ないと忘れてしまっているほど、
夏休みが遠いものになってしまった。

 

あの時、私はどんな風に過ごしていたのだったか。

 

小学生の時。
父は夏休みが稼ぎどきのサービス業だったから休みを取るのが大変だったみたい。
それでも会社の保養施設を利用して毎年旅行に行った思い出がある。
コースは大体同じで、保養施設を拠点に山に行ったり海に行ったり。
みんなで魚釣りをして捌いて焼いて食べたり、ジンギスカンしたり、一面のラベンダー畑でミツバチと戦ったり、森の中をサイクリングしたり、川遊びしたり…

 

綺麗な思い出ばかり浮かんでくる。
切ないくらいに。

車でどこへでも行けるようになった今考えると、
どこもたいして遠くない。
だけど当時はすごくすごく特別で大きなイベントだった。

 

そしてあの頃は、ものすごく空が綺麗だった。
ぼくの夏休みに出てくるような入道雲をいつも見ていた。
今よりずっと、世界は輝いていたし、
今よりずっと、世界は色鮮やかだった。

 

今より感受性が豊かだったからそう感じたのか、
それとも大気汚染云々で本当に昔は今より綺麗だったのか。
どうなんだろうなーと、仕事の中休みに空を見ながら考えていた。

 

私もそんな思い出を、今度は親の立場で子供に見せてあげたいのだけど
恋人のこの字もないようじゃ夢のまた夢だな。

 

今の私はあの頃の私に胸を張れるのだろうか。
たぶんむずかしい。
私は今、きっと楽しくない。

 

気温が高いから夏、セミが鳴いているから夏、朝顔が咲いているから夏。
環境がそうだから夏だと感じているだけで、
あの頃のように季節に溶け込めていない。
今日も明日も明後日も、一ヶ月後も半年後も。
生活は変わらず日付だけが変わって、
何かに追われながら生きていく。

 

子供の頃は、季節を纏っていた。
日差しのなかに、夕立のなかに、風鈴の音のなかに溶けていた。

 

戻りたくて仕方ないのは、今から逃げたいからなんだろう。
変われない自分に、嫌気がさしているからなのだろう。

 

大人になるということはこういうことなのだろうか。
あの憎たらしいほど美しい日々は、何のためにあったのか。
日々のツラさを紛らわすための支えとしてだけあるのだとしたら、なんて悲しいことなの。
そんなことのためであってたまるか。

 

延長線にいられるような生き方をしなければ。
幼い私に申し訳が立たない。

 

どうすればいいかなんてわからないんだけど、たぶんここじゃダメなんだろうな。

 

来月はお盆休みがある。
大人の夏休みだ。
少しでもいろいろなところに行こう。
いつかの私が美しい思い出だと振り返れるような、そんな一週間にしよう。